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プロファイル修正の実例:温度上昇が鈍い時の調整方法
コーヒーを焙煎する上で、プロファイルは羅針盤のようなもの。理想の味にたどり着くためには、プロファイルを理解し、必要に応じて修正していくことが大切です。今回は、特に初心者の方が悩みがちな「温度上昇が鈍い」という状況に焦点を当て、具体的な修正方法を実例を交えながら解説していきます。
なぜ温度上昇が鈍くなるのか?
焙煎中に温度上昇が鈍くなる原因はいくつか考えられます。まずは、考えられる原因を整理しておきましょう。
- 火力不足: 単純に火力が足りていない場合があります。特に家庭用焙煎機の場合、火力が安定しないこともあります。
- 投入温度の低さ: 生豆の投入温度が低すぎると、釜全体の温度が下がり、温度上昇が鈍くなることがあります。
- 生豆の水分量: 生豆の水分量が多いと、水分を蒸発させるために熱が奪われ、温度上昇が鈍くなることがあります。
- ダンパーの調整ミス: ダンパーを開けすぎると、熱が逃げてしまい、温度上昇が鈍くなることがあります。
- 排気の問題: 焙煎機の排気が悪いと、釜の中に煙がこもり、温度上昇を妨げることがあります。
- 豆の投入量: 焙煎機に対して豆の投入量が多すぎると、熱が分散して温度上昇が鈍くなることがあります。
実例1:ガス圧を上げて火力を調整する
最も基本的な修正方法は、火力(ガス圧)を上げることです。しかし、急激に火力を上げると焦げ付きの原因になるため、少しずつ調整していくことが重要です。
例えば、1ハゼ(1回目の爆ぜる音)までの温度上昇が目標よりも遅れている場合、ガス圧をほんの少しだけ上げてみましょう。そして、次の焙煎でその結果を確認し、必要であればさらに微調整を行います。
注意点: ガス圧を上げる際は、安全に十分注意してください。また、焙煎機の取扱説明書をよく読み、適切な範囲内で調整するようにしましょう。
実例2:投入温度を調整する
投入温度が低いことが原因で温度上昇が鈍くなっている場合は、投入温度を上げることを検討しましょう。
ただし、投入温度を上げすぎると、焦げ付きや風味の劣化につながる可能性があります。一般的には、1〜2℃程度を目安に調整してみるのがおすすめです。
例:
もし、投入温度を140℃に設定していた場合、141℃または142℃に設定してみましょう。そして、焙煎後の豆の仕上がりを比較し、どちらが理想に近いか判断します。
実例3:ダンパーを絞って熱を逃がさない
ダンパーを開けすぎている場合は、ダンパーを少し絞ることで、釜の中の熱を逃がしにくくし、温度上昇を促進することができます。
ダンパーの調整は、焙煎の進行に大きく影響するため、慎重に行う必要があります。特に、焙煎が進むにつれて、豆から水分やガスが発生するため、ダンパーの開閉を適切に調整しないと、煙がこもったり、味が悪くなったりする可能性があります。
ポイント: ダンパーを絞りすぎると、煙がこもり、焦げ付きの原因になるため、注意が必要です。焙煎機の排気能力や豆の状態に合わせて、適切なダンパー調整を行いましょう。
実例4:生豆の水分量を考慮する
生豆の水分量が多い場合は、予熱を長めにしたり、火力を少し強めに設定することで、水分を蒸発させる時間を確保し、温度上昇をスムーズにすることができます。
生豆の水分量は、保管状態や時期によって変動するため、毎回同じ条件で焙煎できるとは限りません。そのため、焙煎前に生豆の水分量を測定し、必要に応じてプロファイルを微調整することが重要です。
アドバイス: 生豆の水分量を測定するには、専用の水分計を使用するのがおすすめです。正確な水分量を知ることで、より精度の高い焙煎を行うことができます。
実例5:豆の投入量を調整する
焙煎機に対して豆の投入量が多すぎる場合は、投入量を減らすことで、熱が分散するのを防ぎ、温度上昇をスムーズにすることができます。
焙煎機には、それぞれ最適な投入量があります。投入量が多すぎると、豆全体に均一に熱が伝わりにくくなり、焙煎ムラが発生する原因となります。
確認事項: 焙煎機の取扱説明書を確認し、推奨されている投入量を守るようにしましょう。
プロファイル修正はPDCAサイクルで
プロファイルの修正は、一度で完璧な結果が出るとは限りません。大切なのは、PDCAサイクル(Plan, Do, Check, Action)を回しながら、少しずつ理想のプロファイルに近づけていくことです。
- Plan(計画): 問題点を分析し、修正方法を検討する
- Do(実行): 計画に基づいて焙煎を行う
- Check(評価): 焙煎結果を分析し、改善点を見つける
- Action(改善): 改善点に基づいて、次の焙煎に向けてプロファイルを修正する
このサイクルを繰り返すことで、焙煎技術は確実に向上していきます。
記録を取ることの重要性
プロファイル修正を行う上で、焙煎記録をしっかりと取ることは非常に重要です。記録には、以下の項目を記載するようにしましょう。
- 生豆の種類、産地、精製方法
- 生豆の水分量
- 焙煎機の種類
- 投入量
- 投入温度
- 火力(ガス圧)
- ダンパーの開閉
- 焙煎時間
- 各段階の温度(例えば、1ハゼ、2ハゼの温度)
- 焙煎後の豆の色味(Agtron値など)
- カッピングによる風味評価
これらの情報を記録することで、過去の焙煎結果と比較し、改善点を見つけやすくなります。また、他の人にアドバイスを求める際にも、具体的な情報を提供することができます。
まとめ:諦めずに試行錯誤を繰り返そう
コーヒー焙煎は奥深く、一筋縄ではいかないものです。温度上昇が鈍いという問題も、様々な要因が複雑に絡み合っていることが多く、解決には根気が必要です。
しかし、諦めずに試行錯誤を繰り返すことで、必ず理想の焙煎プロファイルに近づくことができます。今回の記事が、そのためのヒントになれば幸いです。
焦らず、楽しみながら、自分だけの最高のコーヒーを追求していきましょう!

