抽出液の濃度管理

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抽出液の濃度管理:TDS計でコーヒーをもっと深く知る

はじめに:コーヒーの濃度ってなんだろう?

こんにちは!コーヒーの世界へようこそ。今回は、ちょっと上級者向けのテーマ、コーヒーの「濃度」についてお話します。
「濃度」って聞くと、なんだか難しそう…と感じるかもしれませんね。でも大丈夫!
この記事では、コーヒーの濃度を数値で把握し、それをどのようにコーヒーの味に活かしていくかを、わかりやすく解説していきます。

コーヒーの濃度を管理することで、毎回安定した、そして自分の好みにぴったりの一杯を淹れることができるようになります。
まるで、料理のレシピを理解して、自分だけの味を追求するような感覚です。

さあ、TDS計という秘密兵器を使って、コーヒーの濃度という奥深い世界へ、一緒に足を踏み入れてみましょう!

TDSとは?濃度を測る意味

まず最初に、コーヒーの濃度を測る上で重要なキーワード「TDS」について解説します。

TDSってなに?

TDSとは、”Total Dissolved Solids” の略で、日本語では「総溶解固形分」と訳されます。
簡単に言うと、水に溶けている物質の総量のこと。
コーヒーの場合、コーヒー豆から抽出された成分(コーヒーオイル、酸味、苦味、香りなど)が、水に溶け込んだ量を指します。
TDSの数値が高いほど、コーヒーが濃いということになります。

濃度を測る意味

では、なぜコーヒーの濃度を測る必要があるのでしょうか?

  • 味の再現性: TDSを測ることで、毎回同じ濃度でコーヒーを淹れることができます。
    レシピ通りに料理を作るように、毎回安定した味を再現できるのです。
  • 味の調整: TDSの数値を参考に、自分の好みに合わせて濃度を調整することができます。
    「今日はもう少し濃いコーヒーが飲みたい」「もう少しあっさりしたコーヒーがいいな」といった調整が、数値に基づいてできるようになります。
  • 抽出の最適化: コーヒー豆の種類や焙煎度合いによって、最適な濃度は異なります。
    TDSを測ることで、それぞれの豆に最適な抽出方法を見つけることができます。
  • 客観的な評価: 自分の淹れたコーヒーを客観的に評価することができます。「今日のコーヒーは少し濃いな」「ちょっと薄いかな」といった感覚的な評価を、数値で裏付けることができます。

このように、濃度を測ることで、コーヒーを淹れるプロセスをより深く理解し、より美味しく、そして自分好みのコーヒーを追求することができるようになります。

TDS計を使ってみよう!

いよいよ、TDS計を使って、実際にコーヒーの濃度を測ってみましょう。
TDS計には様々な種類がありますが、ここでは一般的なデジタルTDS計の使い方を解説します。

準備するもの

  • TDS計
  • コーヒー
  • きれいな水 (TDS計の校正用)
  • ビーカーやカップ
  • ティッシュペーパーなど

TDS計の使い方

  1. TDS計の校正:
    TDS計は精密機器なので、正確な数値を測るために、使用前に校正を行うことをおすすめします。
    多くのTDS計には校正液が付属しています。取扱説明書に従って校正を行いましょう。
    水道水などを使用する場合は、0ppmになるように調整してください。(蒸留水が望ましいです。)
  2. コーヒーの準備:
    普段通りにコーヒーを淹れます。
    抽出方法(ドリップ、エスプレッソ、フレンチプレスなど)は問いません。
  3. 測定:
    抽出したコーヒーをビーカーやカップに移し、TDS計の先端をコーヒーに浸します。
    TDS計の種類によって表示されるまで時間がかかる場合があります。
    数値が安定するまで待ちましょう。
  4. 記録:
    表示されたTDSの数値を記録します。
    後で比較したり、調整したりするために、抽出方法や豆の種類、焙煎度合いなども一緒に記録しておくと便利です。
  5. 洗浄:
    測定が終わったら、TDS計の先端を水でよく洗い、ティッシュペーパーなどで拭いて乾燥させます。
    清潔に保つことで、TDS計を長く使うことができます。

TDSの数値の見方

TDS計で測定した数値は、ppm(parts per million)という単位で表示されます。
ppmは、100万分のいくらであるかを示す単位です。
コーヒーの場合、TDSの数値が高いほど、コーヒーが濃いということになります。

一般的に、コーヒーのTDSの数値は、以下の範囲に収まることが多いです。

  • 浅煎り: 1.20 – 1.45 %
  • 中煎り: 1.30 – 1.55 %
  • 深煎り: 1.35 – 1.60 %

ただし、これはあくまで目安です。
コーヒー豆の種類や焙煎度合い、抽出方法によって、最適なTDSの数値は異なります。
色々なコーヒーを測ってみて、自分の好みのTDSの数値を見つけてみましょう。

TDSの数値は、抽出率(Extraction Yield:EY)と合わせて考えると、より深くコーヒーを理解することができます。
抽出率については、別の記事で詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてください。

濃度を調整してみよう!

TDS計を使ってコーヒーの濃度を測ったら、次は濃度を調整してみましょう。
濃度を調整することで、自分の好みにぴったりのコーヒーを淹れることができます。

濃度を上げる方法

コーヒーの濃度を上げるには、以下の方法が考えられます。

  • コーヒー豆の量を増やす:
    最も手軽な方法です。コーヒー豆の量を増やすことで、より多くの成分が抽出され、濃度が上がります。
  • 挽き目を細かくする:
    コーヒー豆の挽き目を細かくすることで、コーヒー豆と水の接触面積が増え、より多くの成分が抽出されます。
  • 抽出時間を長くする:
    抽出時間を長くすることで、より多くの成分が抽出されます。ただし、抽出時間が長すぎると、雑味が出てしまう可能性があるので注意が必要です。
  • 湯温を高くする:
    湯温を高くすることで、より多くの成分が抽出されます。ただし、湯温が高すぎると、苦味が出やすくなるので注意が必要です。

濃度を下げる方法

コーヒーの濃度を下げるには、以下の方法が考えられます。

  • コーヒー豆の量を減らす:
    コーヒー豆の量を減らすことで、抽出される成分が減り、濃度が下がります。
  • 挽き目を粗くする:
    コーヒー豆の挽き目を粗くすることで、コーヒー豆と水の接触面積が減り、抽出される成分が減ります。
  • 抽出時間を短くする:
    抽出時間を短くすることで、抽出される成分が減ります。
  • 湯温を低くする:
    湯温を低くすることで、抽出される成分が減ります。
  • お湯を足す:
    抽出したコーヒーにお湯を足すことで、濃度を下げることができます。アメリカンコーヒーなどが、この方法で作られます。

調整のヒント

濃度を調整する際には、一度に大きく変えるのではなく、少しずつ調整していくのがおすすめです。
例えば、コーヒー豆の量を1gずつ増やしたり、挽き目を一段階細かくしたりするなど、少しずつ変化させて、味の変化を確かめてみましょう。

また、調整した結果を記録しておくことも重要です。
コーヒー豆の種類、焙煎度合い、抽出方法、そしてTDSの数値を記録しておくことで、次回以降の調整に役立ちます。

数値と味の関係

TDS計で数値を測るだけでなく、実際にコーヒーを飲んで、味との関係を確かめてみましょう。
数値と味の関係を理解することで、より深くコーヒーを理解することができます。

浅煎りコーヒーの場合

浅煎りのコーヒーは、酸味が強く、フルーティーな香りが特徴です。
TDSの数値が低いと、酸味が際立ちすぎて、バランスが崩れてしまうことがあります。
TDSの数値を少し高めにすることで、酸味が和らぎ、甘味やコクが引き出されることがあります。

深煎りコーヒーの場合

深煎りのコーヒーは、苦味が強く、コクがあるのが特徴です。
TDSの数値が高いと、苦味が強すぎて、飲みにくくなってしまうことがあります。
TDSの数値を少し低めにすることで、苦味が和らぎ、甘味や香りが引き出されることがあります。

自分の好みを見つける

数値と味の関係を理解したら、自分の好みの味を見つけるために、色々なコーヒーを試してみましょう。
同じ豆でも、焙煎度合いや抽出方法を変えることで、味が大きく変わります。
TDS計を使って、数値と味の関係を記録しながら、自分にとって最高のコーヒーを見つけてください。

まとめ:TDS計はコーヒー探求の羅針盤

今回は、TDS計を使ったコーヒーの濃度管理について解説しました。
TDS計は、コーヒーの濃度を数値で把握し、味を調整するための強力なツールです。

TDS計を使うことで、

  • 毎回安定した味を再現できる
  • 自分の好みに合わせて濃度を調整できる
  • 抽出の最適化ができる
  • 客観的な評価ができる

TDS計は、コーヒーの世界をより深く探求するための羅針盤のようなものです。
ぜひTDS計を使って、自分だけの最高のコーヒーを見つけてください!