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スローバー
1. 全体像と押さえどころ
スローバーとは、時間をかけた丁寧な抽出方法によって、コーヒー本来の風味を最大限に引き出す提供スタイルです。一般的なカフェで提供される抽出方法と比べて、圧倒的に抽出時間が長く、数分どころか、場合によっては10分以上を要することもあります。その分、繊細な香味と豊かなアロマを楽しむことができます。
このスタイルのポイントは、時間をかけることで、コーヒー豆の成分をじっくりと抽出することにあります。急いで抽出する通常のドリップとは異なり、ゆっくりと蒸らし、ゆっくりと抽出することで、コーヒー豆に含まれる様々な成分を均一に抽出することが可能になります。結果として、複雑で奥深い味わいを生み出せるのです。
しかし、スローバーは、その時間の長さから、抽出の温度管理や、粉の挽き目の調整に高度な技術と知識が求められるという難しさも併せ持っています。温度が高すぎれば苦味が強調され、低すぎれば酸味が強調されます。挽き目が粗すぎれば薄く、細かすぎれば雑味が出やすくなります。時間管理に関しても、長時間の抽出ゆえに、抽出時間の微妙な変化が味に大きく影響します。中級者の方にとっては、これらの微妙な調整が、大きな壁となるでしょう。この講座では、そうした中級者がつまずきやすいポイントを丁寧に解説し、成功への道筋を示します。
2. 手順・数値・コツ
スローバーは、使用する道具や豆の種類、好みに応じて調整する必要があるため、厳密な手順は存在しません。しかし、基本的な手順と数値の目安を示すことで、より分かりやすく理解できるでしょう。ここでは、ハンドドリップを想定した手順と数値を提示します。
2-1. 準備
* コーヒー豆:中深煎り〜深煎りの豆が適しています。豆の鮮度にも注意しましょう。
* グラインダー:均一に挽ける高品質なグラインダーを使用しましょう。挽き目は、極細挽きが目安です。
* ドリップケトル:温度を正確にコントロールできるケトルが必須です。
* サーバー:保温性に優れたサーバーを使用しましょう。
* フィルター:ペーパーフィルターを使用します。
2-2. 豆の挽き方と分量
使用する豆の種類や好みによりますが、目安として、コーヒー豆20gに対して水200gを目安に調整します。挽き目は極細挽きが理想ですが、豆の種類や使用するグラインダーによって調整が必要です。粗すぎると薄く、細かすぎると雑味が出るので、何度か試行錯誤して最適な挽き目を探し出すことが重要です。
2-3. 抽出手順と時間
以下の表は、目安です。抽出時間、湯温、注水量は、豆の種類や挽き目、使用する道具によって調整する必要があります。
| 手順 | 説明 | 時間 | 湯温 | 注水量 |
|---|---|---|---|---|
| 1. 蒸らし | 挽いたコーヒー粉に少量のお湯を注ぎ、30秒間蒸らします。 | 30秒 | 90℃ | 30g |
| 2. 一回目の注水 | ゆっくりと円を描くように注水します。 | 1分 | 90℃ | 50g |
| 3. 二回目の注水 | コーヒー粉全体にまんべんなくお湯を注ぎます。 | 2分 | 90℃ | 50g |
| 4. 三回目の注水 | ゆっくりと、中心から外側に向かって注水します。 | 3分 | 90℃ | 70g |
| 5. 最後の注水 | 残りの湯をゆっくりと注ぎます。 | 2分 | 90℃ | 残り全て |
| 6. 全体の抽出時間 | 合計抽出時間11分程度 | 11分 | – | 200g |
2-4. コツとポイント
* お湯の温度管理は非常に重要です。温度計を使用して、正確な温度を測りながら抽出しましょう。
* 注水はゆっくりと、円を描くように行うのがポイントです。急いで注水すると、コーヒー粉が偏ってしまい、均一な抽出ができません。
* 抽出時間は、豆の種類や挽き目によって調整が必要です。何度か試行錯誤しながら、最適な時間を探し出すことが重要です。
* 抽出が終わったら、すぐにサーバーからフィルターを取り出しましょう。フィルターに残ったコーヒーが、抽出されたコーヒーに雑味を与える可能性があります。
2-5. 失敗例と対処法
* 苦すぎる場合:湯温が高すぎる、または抽出時間が長すぎる可能性があります。湯温を下げるか、抽出時間を短縮してみましょう。
* 酸っぱい場合:湯温が低すぎる、または抽出時間が短すぎる可能性があります。湯温を上げるか、抽出時間を長くしてみましょう。
* 薄すぎる場合:挽き目が粗すぎる、またはコーヒー粉の量が少ない可能性があります。挽き目を細かくするか、コーヒー粉の量を増やしてみましょう。
* 雑味がある場合:挽き目が細かすぎる、または抽出時間が長すぎる可能性があります。挽き目を粗くするか、抽出時間を短縮してみましょう。
3. よくある疑問
Q1. スローバーに必要な特別な道具はありますか?
A1. 特に特別な道具は必要ありません。高品質なグラインダーと、温度を正確にコントロールできるケトルがあれば十分です。家庭用のハンドドリップセットでも、十分に再現可能です。
Q2. スローバーで使用するコーヒー豆は、どんなものが良いですか?
A2. 深煎りの豆が適しています。深煎りの豆は、じっくりと抽出することで、その豊かな風味を最大限に引き出すことができます。ただし、豆の種類や焙煎度合によって最適な抽出方法は変わるため、色々な豆を試して、自分の好みの豆を見つけることが重要です。
Q3. スローバーは、初心者でもできますか?
A3. 初心者には難しいかもしれません。しかし、丁寧な手順と、温度管理、挽き目、抽出時間への注意を払えば、誰でも美味しいスローバーを淹れることができます。 まずは基本的なドリップをマスターしてから、徐々にスローバーに挑戦することをお勧めします。最初は、抽出時間を短く設定し、徐々に時間を長くしていくことで、自分のペースで練習していくと良いでしょう。
カテゴリー:コーヒー辞典

